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年利10%の高配当ETF QYLDの4つの特徴

QYLD特徴

アメリカ駐在中にアメリカの証券会社(FIRSTRADE)に口座を開き、インカムゲイン狙いで高配当ETF QYLDに投資しています。

QYLDはアメリカの年利が10%の超高配当ETFで、年利だけを見ると高すぎて怪しさを感じると思います。

しかし、私はQYLDは絶対に購入を見送る程のリスクは無く、他の年利10%程度の投資商品と比べると安全だと考えています。

投資商品のリスクを把握するためには、その投資商品を理解することが必要です。
この記事では、そのQYLDの特徴について4つ紹介します。

QYLDはインカムゲインを狙って投資をするのであれば、短い期間でもそれなりのインカムゲインを達成することが出来る銘柄で、検討に値すると思います。
QYLDについて知りたい方は読んでみてください。

こちらの記事もおすすめです。QYLDが超高配当を継続可能か検討しています。
>> QYLDは10%超えの超高配当を継続出来るのか?

年利10%強の高配当ETF QYLDの4つの特徴

ポイントとなる特徴は下の4つです。

QYLDのポイント

  1. GLOBAL X社が運用するETFで、約3000億円($2.87ビリオン)がQYLDで運用されている(2021/5月時点)。
  2. モーニングスターから星5つの最高評価(2021年8月時点は4つ)
  3. 2015年から6年連続で毎月配当。年利10%超え。
  4. NASDAQ100の現物買いとオプションコール売りを併用するカバードコールで高配当実現。

それぞれ解説していきます。

1.GLOBAL X社が運用するETFで、約3000億円($2.87ビリオン)がQYLDで運用されている

GLOBAL X社は、ETFを専門に運用を行っているアメリカの運用会社です。

かなりユニークな運用会社で、大きく3つのETF商品カテゴリがあります。
・テーマ毎に絞り成長期待出来る投資先を集めたETF
インカムゲイン重視のETF
・新興国の各分野の投資先を集めたETF

GLOBAL X社では、現在合わせて81個のETFで運用されています。
トータルの運用金額は約3.5兆円($32ビリオン)で、その内約3000億円($2.87ビリオン)がQYLDでの運用です。

QYLDはGLOBAL Xで運用されるインカムゲイン重視のETFの中では、最も投資金が集まっている人気商品となっています。

GLOBAL X全体での運用額は年々増加(モーニングスター記事)しており、QYLDはその中心の銘柄と言えると思います。

QYLDは多くの投資金が集まっている人気の高いETFです。投資金も年々増加中!

2.モーニングスターから星5つの最高評価

モーニングスターは、投資信託の格付けを中心に、投資家に向けて専門的な立場で世界規模の情報を提供する会社です。
投資に興味があれば一度は耳にしてい会社名ではないでしょうか。

QYLDは、モーニングスターの投資信託の格付けで最高の星5つの評価を獲得しています(記事執筆時点)。
→2021年8月時点では星4つとなっています。
投資家に向けて投資信託の良否を格付けする専門的な機関から高い評価を得られている商品ということになります。

モーニングスター格付けとは?

モーニングスターが独自に算出する「モーニングスターリターン」と「モーニングスターリスク」の差によって算出された数値を、モーニングスターカテゴリー(小分類)内のファンド群の中で相対的にどのランクに位置するかを黒い星印で示したものです。 1つ星から5つ星まで5段階のランクがあり、星の数が多いほど過去の成績が良かったことを示しています。5つ星が最も良かったグループのファンド、1つ星が最も悪かったグループのファンドということを意味します。

引用元:Morningstar 用語解説ページ

3.2015年から6年連続で毎月配当。年利10%超え。

下のチャートは、2015年からの1株当たりの価格と、配当時の配当率を示しています。

QYLDの価格推移と配当率

データソース : Yahoo finance https://finance.yahoo.com/


QYLDは7年連続で毎月配当を実現しています。2015年初からの平均月利は0.8[%]です。

年間12回配当されるので、2015年からの年利平均は 0.8×12=9.6[%]ということになります。

月利で1%弱、年利で10%程度の実績です。

これからこの配当がずっと続く保証はありませんが、過去のデータ的には継続して高い配当を出し続けているといえます。

途中何度かQYLDの価格が落ち込んでいる時期でも配当はそれほど変わっていません。
これはQYLDの取引の特徴のためです(4.で解説)。
QYLDは、株価(現物)が下がる場合でも影響を受けにくく、また高配当を安定して得やすくなります。

4.NASDAQ100の現物買いとオプションコール売りを併用するカバードコールで高配当実現。

QYLDでは、カバードコールという投資手法を用いることで、高配当を実現しています。
具体的には、オプションのコール売りによるプレミアム報酬の一部が配当となっており、通常の株の配当以上に高配当が達成されています。

まず、カバードコールについてです。

カバードコールとは?

ある資産を保有しつつ、その資産のコールオプション(予め定めた価格で買う権利)を売却する戦略です。
保有資産の一定水準以上の値上がり益を放棄することで、対価としてプレミアムを受け取ります。

引用元:新生銀行のページ

カバードコールは、現物を事前に保有した後でのコール売りになるところがポイントです。

これにより、オプション取引とは言えリスクが低い取引となります。
オプション取引によるプレミアム報酬が得られることで、利益の拡大、または損切り時の損失額の低減を図ることが出来るためです。

ちなみに、現物を持たずにコール売りだけを行うオプションだけの取引だと、権利行使価格以上に株価が上昇した場合はその分損失が膨らむことになります(権利行使時にその株を持っていない場合、上昇した時点の価格で株をわざわざ買って、それより下の約束の株価で売ることになる)

一般的にオプションを売るだけの取引は、損失が無限大に膨らむ可能性があり、リスクが高い取引と言われています。

繰り返しになりますが、カバードコールの場合は現物株を先に持っている前提で、コール売りのオプション取引を行います。
株価が上がってオプションの権利が行使された場合でも、現物を買った値段とコール売りの約束の値段の差分がキャピタルゲイン/ロスになるだけです。


次に、QYLDがカバードコールで実際にどのような取引になっているのかを紹介します。

QYLDの取引内容は?

QYLDを購入すると、GLOBAL Xでその投資金は次のように運用されています。

  1. QYLDへの投資金でNASDAQ 100を購入。
  2. 毎月NASDAQ 100のコールオプションを1ヶ月期限で売る(ある金額でNASDAQ 100を買う権利を売る)。
  3. オプション売ったことによるプレミアムが得られる。
  4. 月末にQYLDの保有者へプレミアムの一部を分配する(これが毎月の配当金です)。
  5. 毎月1.~4.を繰り返します。

QYLD特徴まとめ

最後に改めて、QYLDの4つの特徴です。

QYLDのポイント

  1. GLOBAL X社が運用するETFで、約3000億円($2.87ビリオン)がQYLDで運用されている(2021/5月時点)
  2. モーニングスターから星5つの最高評価(記事執筆時点、2021年8月では4つ)
  3. 2015年から6年連続で毎月配当。年利10%超え。
  4. NASDAQ100の現物買いとオプションコール売りを併用するカバードコールで高配当実現。

最後までお読みいただきありがとうございます。

私はFIRSTRADEという証券会社でQYLDを積立投資しています。
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