アメリカ駐在からの帰任が決まり、駐在中に貯まったドルをどうするか検討されていませんか。この記事では、駐在中に貯まったドルを資産運用に回す方法を紹介したいと思います。

アメリカ駐在中に貯まったドルの運用方法
色々な運用が考えられますが、この記事では下の3つを取り上げます。
米ドルを使った運用方法
1.ドルを米国に残し米国内でS&P500インデックスに長期投資する
2.ドルをドルのまま日本に移し、日本の証券会社で米株運用する
3.ドルをドルのまま日本に移し、米ドルを証拠金にFXやCFDでトレードする
それぞれ解説していきます。
1. ドルを米国に残し米国内でS&P500インデックスに長期投資する
1つ目は、ドルを米国に残し米国内でS&P500インデックスに長期投資することです。
日本の銀行の金利はほぼ0%。ドルを円に変えて日本円で貯金しても増えてはいきません。これに対し米国株式市場の代表的指数であるS&P500の成長率は、過去実績として年平均 7% 程度と言われています。S&P500に連動するETFである VTI や VOOに投資していれば、長期的には資産が増える期待度が高いです。例えば100万円分投資した時、平均7%上昇していったとすると、10年後197万円になります。

そもそも日本に戻っても米国の証券会社で投資できるのか?
日本に居住していても、米国の証券会社で取引をすることは可能です。
・FIRSTRADE
では、日本に帰任した後も継続して取引することが出来ます。
FIRSTRADEでの口座開設
既に日本に帰国している場合でも、FirstradeのInternational Account口座を開設することが可能です。米国に居住がある間に口座開設し、日本引越し後にInternational Accountに切り替えることも可能です。
FIRSTRADEで日本に住んでいる状態で取引するために必要な手続きは、下の3つです。
- International Accountの開設
- Internal Transferを申請し、International Accountへ保有資産を移す
※既に在米中に口座を開設して資産がある場合 - W-8BENの提出
※IRSへの米国非居住者証明
こちらからFIRSTRADEの口座開設が出来ます。
下の記事は、私が米駐在中にFIRSTRADEで投資を始めた理由について詳しく紹介しています。
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アメリカ駐在員、投資始める。「FIRSTRADEを選んだ理由」
アメリカ駐在中にFIRSTRADEという証券会社で口座を開設しました。アメリカ駐在中に溜まったドルを運用するにあたり、私がFIRSTRADEを選んだ理由について紹介しています。
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海外証券口座の税金処理はどうなるか?
配当金、売却損益について確定申告が必要になります。海外の証券口座ですので日本の特定口座はありません。売却せずに長期的に保有している銘柄は、含み益が増えていったとしても税金は発生しません。
こちらに海外口座での税金の扱いについて詳しく紹介されています。
超長期保有で資産を増やす
米株でどんな人が資産を増やせたかといえば、
・株を買ったことを忘れている人
・亡くなった人
と言われています。
これは長期で運用すれば資産が増える期待値が高いものの、それを実践することが難しいことを暗示しています。実際取引を始めると、買った銘柄の価格の変動に一喜一憂してしまいます。結果、最初は長期保有しようと思っていても利益/損失確定のため売却してしまうことが往々にしてあります。米国の証券会社でSP500銘柄を買って 忘れたように 放置しておく、そうすると、10年後20年後には資産が増えている期待値はかなり高いと考えています。
おすすめの米国証券銘柄
おすすめの銘柄は VTI か VOO です。ETF(上場投資信託)であり、米国株式市場の代表インデックスであるS&P500に連動します。米国市場全体に分散投資することが出来ます。

2.ドルをドルのまま日本に移し日本の証券会社で米株運用する
米国駐在で貯まったドルの2つ目の運用方法は、ドルを日本に移して日本の証券会社で米株運用することです。
「資産を異国に置いておきたくないが、米国株には投資をしたい」
こう考える方はドルのまま日本に送金して日本の証券会社で米国株運用することをお勧めします。
次の流れで日本の証券会社でもVTI VOOなどのETFを含む米国株取引が可能です。
1.米国銀行のドルを日本の銀行へ送金
2.日本の銀行から日本の証券口座へドル送金
3.証券口座のドルを使って米国株、ETF購入
SBIグループで銀行口座と証券口座を開設するとスムーズに米株取引が始められます。
ドル入金口座と米株取引用の証券口座の準備【SBIグループがおすすめ】
米国の銀行から直接日本の証券口座にドルを送金することは出来ません(私が調べた限り)。そのため、面倒ですが「米国銀行→日本の銀行→日本の証券会社」とドルを動かすことになります。送金の手間と手数料を抑えるために、銀行と証券ともにSBI系列で開設することをおすすめします。通常ドルを口座間で動かすのに手数料が数千円かかるのですが、住信SBIネット銀行とSBI証券間だと手数料はかかりません。
こちらからSBIの銀行、証券口座を開設出来ます。
日本の証券口座なので特定口座を選択可能
日本の証券会社の場合は特定口座の選択が可能です。ドルを使って米国の株やETFの取引を行う場合でも特定口座は利用可能できます。特定口座にすると投資収益に対する税金の手続きが簡単になります。おすすめする銘柄は、変わらず VTI か VOO です。
3.ドルをドルのまま日本に移し米ドルを証拠金にFXやCFDでトレードする
米国駐在で貯まったドルの3つ目の運用方法は、ドルを日本に移しFXやCFDでトレードすることです。レバレッジをかけることが出来るので、実際の資金以上に取引を行うことが出来ます。資産を大きく増やせる可能性はあるものの、大きく失う人の方が多いと思います。正直あまりお勧めはしませんが、大きく資産を増やせる可能性がある方法ではあるので紹介します。
外貨(米ドル)を証拠金にすることが出来る証券会社
米ドルを証拠金として扱うことが出来る証券会社は限られます。以下の2つの証券会社はドルを証拠金とすることが可能です。
IG証券 米ドルを証拠金にすることが可能
米ドルを様々な商品の証拠金とすることが可能です。
・FX
・株
・ETF(VTIやVOO)
など
こちらから口座開設できます。
>> IG証券
セントラル短資 米ドルをFXの証拠金にすることが可能
米ドルを
・FX
の証拠金にすることが可能です。
こちらから口座開設できます。
>> セントラル短資-FXダイレクトプラス
補足:米ドルの国内移動 銀行から証券口座へ
繰り返しになりますが、米国の銀行から直接日本の証券口座にドルを送金することは出来ません。「米国銀行→日本の銀行→証券会社」とドルを動かすことになります。外貨を保有出来る銀行口座だとソニー銀行をお勧めします。
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米ドルの運用方法 まとめ
1.ドルを米国に残し、米国証券会社 FIRSTRADE で長期運用
・VTI や VOO に長期投資
・基本放置でOK 超長期運用
2.米ドルを日本に送金し日本の証券会社で米株運用する
・SBIグループだと米ドル移動手数料無料
・特定口座を選択可能
3.米ドルを証拠金にFXやCFDでトレード
米ドルを証拠金に出来る証券会社
・IG証券
・セントラル短資(FXダイレクトプラス)
以上です、最後までお読み頂きありがとうございます。
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